蔡福(さいふく)

第1巻「玄旗の章」

第4章 地損の光

かつては柴進の屋敷に拾われ、盧俊義のもとで闇の塩(塩の道)に関わり、多くの苦労を重ねてきた武人である。梁山泊の志そのものよりも、自身を引き上げてくれた恩人たちへの忠義を重んじて戦ってきた。梁山泊に入山した後は弟の蔡慶とともに女真の地へと派遣され、その地で弟を失っている。現在は、金の初代皇帝となった阿骨打の側近として毎日のように王宮に呼び出され、相談相手を務めており、寡黙で政治的な駆け引きには深く関わらないようにしつつも、歴史の大きな転換点に立ち会っていることに意義を見出し始めている。戦死した弟の妻であった真婉を娶り、自らの闘わない現状に虚しさを感じながらも、毎朝息子・蔡豹を高く抱き上げる穏やかな日常を守ろうとしている。かつて仕えていた人物ではないかと怖れる幻王を「魔王」と呼んで強く恐れているが、阿骨打の危機と熟女真排除のために自ら連絡役を買って出る忠義の男である。

第7章 地雄の光

元々は梁山泊の人間であり、現在は阿骨打のいる阿勒楚喀を拠点として活動している。阿骨打の廷臣として埋没してしまわぬよう、年に数回は幻王の戦に自発的に同行している。幻王(楊令)を深く畏怖しており、その苛烈な振る舞いや存在感に対して強い緊張感と恐怖を抱いている。