侯真(こうしん)

第1巻「玄旗の章」

第1章 天罡の夢

父の凄惨な死を誇りとし、顧大嫂を母と慕って揚州で育つ。太平車を引く重労働で身体を鍛えつつ、父から教わった体術と顧大嫂に仕込まれた棒術を身につけている。内省的で自己評価が低いが、実戦において無意識に敵を圧倒する天性の身体能力と動体視力を秘めている。父が開封府で無残に処刑されたことを知り、その仇を討つために無性に強くなりたいという強い動機を胸に抱いており、燕青の凄まじい体術の稽古に幾度も打ちのめされて気を失いかけながらも、決して諦めずに立ち上がる強い執念と不屈の気力を持つ。

第2章 地闘の光

開封府で無惨に処刑された仕立屋・侯健の息子であり、父の仇を討つために強くなりたいという一心で梁山泊の門を叩いた。燕青から気絶するほど過酷な体術の稽古を毎日施されているが、倒れても泥臭く立ち上がる不屈の闘志と純真さを併せ持っている。実戦を通じて、襲いかかる敵の動きを冷静に見極め、無意識に急所を打つ才能を開花させつつある。段景住から馬との接し方を教えられると、素直に喜び笑顔を見せるなど、他者の教えを吸収しようとするひたむきさがある。

第4章 地損の光

毎日行商をこなす傍ら、細い丸太を振るなどの厳しい訓練を自主的に行い、手の皮が分厚くなるほど鍛錬に打ち込んでいる。燕青に仕込まれた体術や乗馬の技を急速に吸収し、武松すらも「はじめて会ったら身構える」と評価するほどの天性の武才を開花させつつある。素直で真面目な性格であり、武松からの畑開墾や肥料作りの泥臭い指導に対しても不平を言わずに従う。

第5章 天猛の夢

仕立屋の侯健の息子であり、父の無念を晴らすために強くなることを求めている。咸平で端切れの行商をしながら熱心に情報収集を行い、土の凍る季節でも畑を耕し続けている。燕青や武松の指導のもとで急激に実力をつけており、武松を驚かせるほどの身体能力を発揮しつつある。

第7章 地雄の光

梁山泊に連なる若者であり、咸平で古着の端切れを売り歩く行商人として活動している。真面目で実直な性格であり、行商中も丁寧な言葉遣いを崩さないが、達人である師たちとの圧倒的な実力差や、自身の未熟さに不安を抱くこともある。段景住から教わった「馬に話しかける」という教えを大切に守り、厩の馬を熱心に鍛え、極寒の険路でも愛馬を潰すことなく走らせる高い調教技術を持つ。咸平郊外の岩山で待機していた際、目の前で展開された幻王の軍による圧倒的な殺戮と常識を超えた電撃的な機動力を目の当たりにし、自分が何を目撃したのかわからなくなるほど混乱する。偉大な英傑たちに囲まれながら、自らの役割を実直に果たそうとしている。