武松(ぶしょう)
第1巻「玄旗の章」
第1章 天罡の夢
かつての梁山泊の主力であり、右手が左手の二倍ほどもある異様な風貌を持つ。寡黙で無表情だが、侯真の素質をいち早く見抜き、彼を鍛えながら北へと旅を続ける。圧倒的な威圧感と、木を一撃で叩き折るほどの凄まじい拳の力を備えている。
第2章 地闘の光
寡黙で圧倒的な存在感を放つ、梁山泊の象徴的な武人である。その巨躯と右の拳は周囲に強い威圧感を与え、段景住をもたじろがせるほどの不気味な気迫を備えている。侯真を連れて揚州から北上し、過酷な北方の山地を巡って敵対する者に対しては一切の容赦なく尋問し処断する非情さを併せ持つ。口数は少ないが、核心を突く一言で状況を動かす強靭な意志を持ち、実戦においては侯真をあえて前に出してその素質を試すなど、独自のやり方で若者を鍛えようとしている。
第4章 地損の光
圧倒的な実力と存在感を放つ、梁山泊の伝説的な豪傑であり、先の敗戦後も活動を続けている。冬になる頃に女真の地に現れ、蔡福の家の近くに小さな小屋を借りて静かに暮らし、目的である幻王に会うことだけを求めて極寒の中でも寡黙に時を待っている。普段は極めて寡黙であり、蔡福の昔語りをじっと静かに聞いているが、燕青を介して蔡福兄弟の過去を知っているなど同志への情を失っていない。幻王との対面時には一転して理知的な商人の顔を見せ、相手の警戒を解きながら対話を交わす聡明さを備えている。自らの目で幻王(呉乞買)の正体とその精強な騎馬隊を確かめて戻ると、呉用から命じられた南での任務を自らの意志で拒否し、北にとどまり続ける頑固さと強い独立心を見せる。かつての戦友である李逵を懐かしみ、侯真に畑の耕し方や肥料の作り方を無骨に指導する情の深さも持つ。
第5章 天猛の夢
圧倒的な戦闘力を誇る極めて寡黙な武人であり、自らの直感や推測を重んじる。南方の太湖への移動命令を拒み、北方のこの地で幻王を待ち続けることにこだわりを持つ。侯真を畑仕事や厳しい訓練を通じて気にかける、不器用ながらも深い情を備えている。
第7章 地雄の光
咸平城外の家で一見すると気ままに暮らし、侯真の畑仕事を手伝ったりしているが、対峙する者を恐怖で圧倒するほどの凄まじい武の達人。言葉数は非常に少ないが、大局的な危険や異変を察知すると即座に無言で行動を起こす鋭さを持ち、彼の教える体術は岩のように揺るぎなく、侯真に深い畏怖と敬意を抱かせている。かつて梁山泊の歩兵軍を率いた比類なき剛勇を誇る伝説の豪傑らしく、直感的かつ無鉄砲な行動力で、幻王の進軍速度に合わせるために替え馬を3頭も引き連れて原野を疾駆する。幻王の軍営に単身で侵入しようとした際に網で捕らえられ、木に吊るされるという不覚を取るが、不屈の闘志と誇りは失っていない。