楊令(ようれい)
第1巻「玄旗の章」
第7章 地雄の光
かつて梁山泊の林冲騎馬隊を受け継いだ人物であり、現在は「幻の王」として、阿骨打率いる金国の強力な支えとなる苛烈無比な戦闘を繰り返している。戦いにおいては誰よりも先頭を駈け、数千頭の馬の状態を一瞥で見極める驚異的な能力を持つ。体躯はさらに巨大かつ荒々しくなり、顔の左半分には凄絶な火傷の痕が残っている。配下の兵や廷臣に対しては身の竦むような厳しさと過酷な命令をもって接し、自らの意図や思想を一切語らない。自らの驕りや痛み、悲しみ、さらには「夢とともにある涙」すらもすべて捨て去り、冷徹な戦鬼として生きていこうとする凄絶な覚悟を持つが、その背中や瞳の奥には時に深い哀愁と悲しみを漂わせている。