阿骨打(あぐだ)

第1巻「玄旗の章」

第4章 地損の光

生女真を糾合し、熟女真の本拠である黄竜府を陥落させて新興国家「金」を建国した英雄である。かつて野戦の指揮官として原野を駆け回っていた頃の覇気は薄れ、現在は集権的な国家体制の構築や、宋・遼との外交交渉、族長間の調整といった政治の複雑さに苦心している。周囲に本音を打ち明けられる臣下が少なくなっている孤独の中、政治と無縁な蔡福を呼び出しては国政の難題を相談し、その率直な進言に耳を傾けている。